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様々な動植物が住む

九十九里の生態系

九十九里は南北に続く長い海岸で知られていますが、海岸では特殊な生態系などが確認されています。これらの生態系の住む環境が車から破壊されないように、平成10年から旭市から一宮町までの約60キロメートルの海岸地域が関係車両以外車両乗入れ禁止となりました。
九十九里浜の南端、いすみ市に位置する太東海浜植物群落は、大正9年に日本ではじめて国指定天然記念に指定された名勝です。この群落では、広大な砂浜やクロマツなどの常緑広葉樹、海浜固有の特殊な生態系などが見られます。しかし、波の浸食によって海岸が大きく削り取られたため、群落の一部範囲が天然記念物の指定を解除されたこともあります。春頃から様々な花が咲き乱れることでも有名で、初夏になるとカモメの一種で絶滅危惧種に指定されるコアジサシが飛来し、砂地に卵を産んで繁殖を行ないます。この太東海浜植物群落へ車で向かう際は、国道128号線を下り、太東灯台入口信号を海側へ左折し、そのまま海岸まで道なりに進めば到着します。また、太東海浜植物群落を北上すると恋のビーナス岬とも呼ばれる太東岬があり、岬内の公園から九十九里浜の風景を一望でき、特に夕方の日没時や早朝の日の出時の景色が素晴らしいです。さらに岬近くの太東崎灯台でも花々が覆い茂っているので、初夏に訪れると美しい景色を存分に楽しむことができます。
太東海浜植物群落では多用な植物が確認できますが、特に5月から7月にかけては、様々な花々を見つけることができます。特にハマヒルガオは広く群生していて、5月頃にピンク色の花を見つけることが出来たり、スカシユリと呼ばれるオレンジ色のユリの一種も7月頃に満開になります。また、6月頃にはハマエンドウの紫色に咲く花も広く見られ、10月から11月にかけてはイソギクの黄色く小さな花も咲き広がっています。さらに断崖の方に進むとハマナデシコなども見つけられたり、太東海浜植物群落では年間通して20種類近くの花々を見つけることができます。
九十九里の中でも一宮海岸は、アカウミガメの上陸産卵地帯としても知られ、1990年代半ばから後半にかけて毎年5件程度の産卵が確認されたそうです。しかし近年は砂浜自体が少なくなって来ているので、ウミガメ自体が確認される回数も減ってきているようです。また、2014年には体調2メートル超のトドが現れ、このトドは当初浜辺や沖合を移動しながら泳いだりしていましたが、波打ち際で動かなくなってしまったので、水族館のスタッフが保護しました。その後元気を取り戻したトドは、他のトドと一緒に水族館で公開されています。
九十九里では様々な野生動物を見かけることがありますが、生活圏内ではタヌキやウサギなどを多く見かけることがあり、イノシシやイタチ、ハクビシンやアライグマなども確認されているそうです。また砂浜では、ミユビシギというチドリの一種が7月頃に飛来し、繁殖を行います。10月頃には個体数がピークに達し、九十九里浜全域で500羽から1000羽程度が冬を越すと言われ、翌年5月頃に北方に飛去するそうです。しかし砂浜は、近年堤防の開発や河川整備が進んだため、潮流が変わってしまい徐々に減って来ています。この砂の流出を防止するため、千葉県は砂浜にT字型のヘッドランド(人工岬)の設置を進めてきましたが、景観が失われつつあるとの批判もあります。なんとか砂浜の減少を抑えて、動植物も共生できる環境ができれば良いですね。さらに、一宮川河口干潟周辺は年間を通して20種類以上の野鳥を見かけることができ、オオタカやハヤブサ、ミサゴなどの絶滅危惧種や、コクガンやコアホウドリなどの希少種なども中には含まれています。

このように九十九里は、多用な動植物にも恵まれているのです。もしも九十九里に訪れた際は、動植物も観察してみると新たな発見があるのではないでしょうか。
太東海浜植物群落
九十九里浜の南端、いすみ市に位置する太東海浜植物群落は、大正9年に日本ではじめて国指定天然記念に指定された名勝で、群落の一部が天然記念物の指定を受けています。5月から7月にかけて、スカシユリなどの様々な花が満開になります。
千葉県いすみ市岬町和泉 0470-62-2811